医薬品化学1
Medicinal Chemistry 1
教授・落合 正仁
1単位
形態
講義
目的
有機合成化学を基盤として,病気を治療し,予防する医薬品を開発(創製)するのが医薬品化学(創薬化学)です.創薬研究では有機化合物を効率良く合成する能力やほしいものだけを高選択的に合成する能力が要求されます.将来創薬化学の分野で大いに活躍し,医薬品の開発研究に貢献してもらうための基礎を身につけます.
概要
``創薬化学は前人未踏の高峰を征服する登山に似たところがある.どのようなルートをとれば頂上を征服できるのか,確約されているわけではない.(創薬化学,長野哲雄他編,東京化学同人)''創薬化学においては,たどり着いた地点が頂上ではない可能性もあります.この授業では主要医薬品特に我が国で開発された医薬品を中心に取り上げ,それらの医薬品を創るためには有機合成化学(薬品製造化学)を理解することが極めて重要であることを学びます.
カリキュラム関連
薬学モデル・コアカリキュラムC-6-(2) に関連
キーワード
医薬品の合成,有機合成反応,反応機構
注意
将来は最前線で活躍する創薬研究者となり,有機合成反応を自由自在に操り,画期的新薬を開発して下さい.
目標
1. | 代表的医薬品を列挙し,説明できる. |
2. | 代表的医薬品合成反応の反応機構を理解し,説明できる. |
計画
1. | 授業ガイダンス及びアドレナリン作動薬(交感神経興奮薬):エフェドリン |
2. | オータコイド:プロスタグランジン 1 |
3. | オータコイド:プロスタグランジン 2 |
4. | オータコイド:プロスタグランジン 3 |
5. | カルシウム拮抗薬:塩酸ジルチアゼム |
6. | HMG-CoA還元酵素阻害薬:プラバスタチン,コンパクチン 1 |
7. | HMG-CoA還元酵素阻害薬:プラバスタチン,コンパクチン 2 |
8. | ヒスタミンH2受容体拮抗薬:シメチジン,ファモチジン 1 |
9. | 〃 |
10. | 消化性潰瘍治療薬(プロトンポンプ阻害薬):オメプラゾール 1 |
11. | 消化性潰瘍治療薬(プロトンポンプ阻害薬):オメプラゾール 2 |
12. | アルツハイマー病治療薬:塩酸ドネペジル |
13. | キノロン系抗菌薬:エノキサシン |
14. | タキサン系抗がん剤:タキソール 1 |
15. | タキサン系抗がん剤:タキソール 2 |
16. | 定期試験 |
評価
学期末試験,日頃の学習の到達度,レポートなどにより判断します.
再評価
実施します.
教科書
「創薬化学:有機合成からのアプローチ」北泰行・平岡哲夫編,東京化学同人 参考書:「有機医薬品化学」谷田博他,化学同人;「ボルハルト・ショアー現代有機化学」化学同人
連絡先
- オフィスアワー: いつでも結構です.