精神看護学実習
Clinical Practice in Psychiatric Mental-Health Nursing
目的
その人らしい生活を送るために,精神の健康の維持および精神障害からの回復に必要な支援に関する基礎的能力を培う.
概要
精神看護学に関する知識や技術を活用し,体験的に学習する.具体的には,1)精神疾患患者の特徴的な症状と治療方法および看護について体験を通して理解する,2)問題把握の方法や,ケアを展開するための技術について体験を通して理解する,3)精神障害リハビリテーションについて理解する. 1.実習場所は,徳島大学病院の精神科外来,精神科デイケア,精神科病棟であり,8から9名のグループに分かれて2週間の実習を行う. 2.学内においてカンファレンスによる学習で体験を補う.3.精神看護の実践能力を高めることを目的として,1)疾患の理解,2)患者の状態像の理解について臨床講義を行う.
注意
1.看護チームの一員として自覚ある行動をし,看護上知り得た情報については守秘義務を果たすこと. 2.自分の健康管理を行いつつ実習に望むこと.
目標
1. | 対象がもつ日常生活能力や対人関係能力を理解し,それを対象がどのように受け止めているかを理解できる. |
2. | 精神保健医療上の問題が対象の日常生活や対人関係におよぼす影響と,それを対象がどのように受け止めているかを理解できる. |
3. | 対象が抱えている生活上の困難さを理解し,対象が望む生活を送ることができるための援助を考え,看護チームと共有しながら,その一部を実施できる. |
4. | 対象との関わりの中で生じる自らの気持ちに気づき,検討し,自己洞察を深めることができる. |
5. | 「患者と看護者」の関係性についての理解を深め,援助技術としての治療的コミュニケーションのあり方について考えることができる. |
6. | 精神保健医療におけるシステムを理解し,チームワークの中で果たすべき看護者の専門性について考えることができる. |
7. | 体験を通して見いだされた精神保健医療上の諸問題の解決にあたり,社会における看護の役割ならびに今後の課題を検討できる. |
評価
実習目標の達成度と記録物,実習への参加度(カンファレンスへの参加度を含む)を総合して評価する.
教科書
疾病論Ⅰ,精神看護学概論,精神看護援助論,精神保健の授業で使用した教科書・資料を活用すること.
参考資料
田中美恵子編著:精神看護学 学生-患者のストーリーで綴る実習展開,第1版,医歯薬出版,2001.
野嶋佐由美監修:セルフケア看護アプローチ,第2版,日総研出版,2000.
連絡先
- オフィスアワー: 火曜日16:00∼18:00