2011年度 医学部 栄養学科 学士課程 栄養学科 — [選択]

食品学実験 Ⅱ

Exercise for Food Analyses II

准教授・山西 倫太郎, 肩書不明・河合 慶親, 肩書不明・板東 紀子

1単位

目的

食品学実験I及びIIを通して,日本食品標準成分表に準拠し,食品の各種構成成分の含有量を測定する実験を経験する.

概要

食品学実験 II では,食品に含まれる微量成分である無機質・ビタミン(水溶性および脂溶性)の定量を行う.

キーワード

食品分析

注意

正当な理由のない欠席・遅刻及びレポート提出の遅れは,成績算定の際にマイナスの要素となる.

目標

1.食品素材を化学的に「見る」力・「取り扱う」力を身につける.

計画

1.無機質の定量
  • 食品に含まれている無機質としてカルシウムを取り上げ,その定量を行う.食品試料を灰化し塩酸に溶解後,下記の二通りの方法によりカルシウム含有量を求める. 1. 試料溶液に含まれるカルシウムを,シュウ酸カルシウム沈殿として回収.再溶解後,シュウ酸に対して過マンガン酸カリウムによる酸化還元滴定を行い定量する. 2. 試料溶液を希釈し,干渉剤抑制添加-原子吸光法により定量する.
2.水溶性ビタミンの定量
  • 1. ビタミンB1の定量∼食品試料からチアミン(ビタミンB1)を精製し,これを酸化処理した後,蛍光法にて定量する.2. ビタミンCの定量∼食品試料に含まれるアスコルビン酸(ビタミンC)について,2,4-dinitrophenylhydrazineとの反応により,赤色色素(オサゾン)を形成させ,比色法により定量する.
3.3.脂溶性ビタミンの定量
  • 1. プロビタミンAの定量∼食品試料に含まれるカロテン(プロビタミンA)を疎水性画分中に集め,高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて定量する. 2. ビタミンEの定量∼食品試料に含まれるトコフェロール(ビタミンE)を疎水性画分中に集め,蛍光法にて定量する.

教科書

実験書は,自製したものを用いる.

連絡先

山西 倫太郎 E-mail: rintaro@nutr.med.tokushima-u.ac.jp,Tel: 088-633-9366 307号室
オフィスアワー: 水曜日 16時∼17時