2011年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 — 毎年(前期)

人間と生命 / 社会観の探究

Humanity and Life / Inquiry for vision of society

平成19年度以前の授業科目:『人間と生命』

平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『人間と生命 / 社会観の探究』

教授・石田 三千雄

2単位

 月(13・14) 夜間主(全1∼4年)

授業の目的

グローバル化によって,世界は全体化された.グローバル化によって,力(物理的力,政治的力,精神的な力)の支配が世界のすみずみにまで及んでいく状況になった.人間が人間性を喪失し,自然も物理的自然へと回帰している.魂を喪失した人間と物理的な自然との間には和解も調和も存在しない.グローバル化した世界での思考と自由の倒壊に抗して,持続可能な社会を形成し,グローバルな社会を生きる倫理的な視点を再興することを考える.

授業の概要

グローバル化された世界の課題と希望を探究し,グローバル化の経済的側面・政治的側面,グローバル化された世界における人間の権利を考える.グローバル化に関わるテクノロジー,南北間格差や環境の政治,福祉国家のあり方,帝国やナショナリズムのあり方,グローバル化とフェミニズム,メディアのあり方,テロリズムの問題,平和の文化を考える.

キーワード

グローバル化,人権,国家

受講者へのメッセージ

グローバル化を考える基礎的視野を養ってください.質問等は,メールでも受け付けます.

到達目標

1.グローバル化された現代世界のあり方,およびその背後にある諸問題について,哲学的・倫理学的に考える力を身につける.

授業の計画

1.はじめに―授業全体の説明
2.グローバル世界の課題と希望
3.自然の法と倫理の理法
4.人権とヒューマニズムの未来
5.歓待の権利と歓待の倫理
6.テクノロジーと国家のゆくえ
7.テクノロジー・ナショナリズム・主権国家
8.南北格差と環境の政治
9.福祉国家と管理社会
10.帝国とナショナリズム
11.グローバル化とフェミニズム
12.大衆とメディア
13.テロリズムの闇と恐怖
14.グローバリズム対反グローバリズム
15.平和の文化に向けて
16.総括授業

成績評価の方法

学期末試験(40%),小レポート(30%),授業への取り組み状況(30%)などにより総合的に評価する(ただし,評価割合の目安は括弧内のパーセントである).

再試験の有無

再試験有り

教科書

石崎嘉彦・太田義器他『グローバル世界と倫理』ナカニシヤ出版,2008年,1995円

連絡先

石田(2328, 088-656-7147, mishida@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 水曜日14∼15時

備考

授業計画は一部変更があるかもしれません.