2007年度 総合科学部 人間社会学科 人間行動コース 心理学サブコース 学部課程 — 3年(前期)
2007年度 総合科学部 人間社会学科 人間行動コース ウェルネス行動科学サブコース 学部課程 — 3年(前期)
EDB
行動障害論
准教授・石田 弓 2単位
授業の目的
現代社会におけるテクノロジーの発展によって,われわれはずいぶん便利な生活を送ることができるようになった.しかし,これは物質的な側面に関するものが多く,逆にわれわれの「こころ」は非常に「生きにくく」なってきたのではないだろうか.多くの人々が様々な心身の異常や不適応問題に悩んでいるのである.こうした問題の背景には,個人の性格的な要因だけでなく,家族や社会環境といった様々な心理的·社会的要因が存在していると考えられる.しかし,心身の異常や不適応行動の実態,発生のメカニズムなどについて,社会的にはまだまだ偏見や誤解が多いのが現状である.今後は正しい知識を獲得し,適切な対処法が理解されていく必要がある.本講義では,決して人事ではない現代社会の「こころ」の不適応問題とそれへの対応について,臨床心理学や精神医学の視点から検討する.
授業の概要
現代社会における「こころ」の不適応問題とそれへの対応
キーワード
醜形恐怖症・対人恐怖症,摂食障害(拒食症・過食症),解離性障害(多重人格など),うつ病と自殺,精神障害と人格障害,心理アセスメントと心理療法
先行科目
臨床心理学精神医学ストレス心理学
関連科目
生理心理学青年期発達論障害臨床心理学
受講者へのメッセージ
現代社会における様々な「こころ」の不適応問題について取り上げます.多くは自分にとっても無関係なことではなく,社会生活を送る上で役立つ知識が多いと思います.「自分はどうだろうか?」という問題意識をもって積極的に受講してください.
到達目標
曖昧な部分が多い「こころ」の不適応問題に関して,できるだけ詳しい知識を獲得し,理解を明確にすることを目標とする.また,単なる知識の習得に留まらず,自身がこうした問題に直面した際にも,適切に対応していけるようになることを目指したい.
授業の計画
1.1.醜形恐怖,対人恐怖症など
2.2.摂食障害(拒食症·過食症)など
3.3.解離性同一性障害,人格障害など
4.4.精神障害と自殺問題など
5.5.その他の心と身体の不適応問題について
6.それぞれの内容に関して2∼3回の授業時間を使ってじっくり講義します.初回の授業ではシラバスを用いて授業全体の概要と授業目標について説明します.また,15回目には期末試験を行い,16回目には総括授業を行います.
成績評価の方法
成績は出席状況や小レポート提出,および学期末試験によって評価する.
教科書
授業中に資料を配布する.
参考資料
参考文献·参考資料は授業中に適宜紹介する.
WEBページ
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
連絡先
石田(3号館3階3S07, 088-656-9312, yumi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
 オフィスアワー: 火曜日12:00∼12:50