音楽科教育法 I
教授・片岡 啓一
2単位
目的
この授業は,教職科目の教科教育法の一環として行われる.音楽教員の免許取得のための科目なので,受講者は小人数であるが,音楽科教育の理論と実践について講義することになる.受講学生には,この授業に主体的·積極的に取り組んでもらい,毎回予習内容を発表してもらうので,講義とはいってもゼミナール的な性格の強い授業であるといえる.当授業の目的と趣旨は,中等音楽科教育全般についての勉強と,その土台となる教科教育学の構造を考えることである.
概要
中等音楽科教育に関する理論並びに実践についての学習.
キーワード
学校音楽教育,音楽科教育の構造,中等音楽科教育,音楽,人間形成
注意
音楽科教育における基礎的知識を習得することと,教育の本質を真剣に考えることの両側面をこの授業ではねらいとしているので,授業内容の予習·復習を地道に行ってほしい.なお,この授業は同系列のもうひとつの授業である「音楽科教育法 II」と相互に隔年にて開講する.平成18年度はこの授業は実施されないが,「音楽科教育法 II」は開講される.なお同授業の「I」と「II」は,個々人の事情に応じて逆転受講(II→I)することもさしつかえない.同授業は平成19年度が最終回となる予定(平成20年度以降は,同授業は開講しません.)なので,受講希望者はその点充分注意すること.なお,先行科目·関連科目はあくまでも参考程度のものなので,それに束縛される必要はない.
目標
1. | 中等音楽科教育全般についての幅広い視野を身につけ,教科教育学の構造についての認識を深める. |
計画
1. | 授業の目的と趣旨を実現するために,次のようにその内容と計画を考えたい.中等音楽科教育全般については,その理論と実践について,「新版 中等科音楽教育法」(中等科音楽教育研究会編 音楽之友社)のテキストの内容に従いつつ,半年間でその概略が勉強できるように,時間配分を考えつつ少しずつ学習してゆく.教科教育学の構造については,「教授学-教科教育学の構造-」(高久清吉著 共同出版)のテキストの内容に従いつつ,前者の学習内容と並行して,時間配分を考えつつ学習を進める. |
2. | 1-5週目 音楽科の目標·指導内容·学習指導計画,音楽学習の評価,科学としての教授学の建設等についての勉強. |
3. | 6-10週目 歌唱指導·器楽指導·創作指導·鑑賞指導,教授学体系の構成原理等についての勉強. |
4. | 11-15週目 日本音楽·民族音楽·20世紀の音楽教育法·ポピュラー音楽·電子音楽·コンピュータ音楽·音楽教育研究の手引き,教授学体系の構成様式と構成要素·教科教育学の基本構想等についての勉強.16週目は試験のかわりにレポート提出. |
評価
試験は行わず,レポートを提出することによって単位を出す.レポートは提出期限を厳守すること.成績評価には,授業への取り組み姿勢などに基づく平常点も当然加味される.
再評価
行わない.
教科書
授業の内容と計画のところで紹介した2冊をテキストとして使用する.「新版 中等科音楽教育法」は,学生各自に購入してもらうが,「教授学-教科教育学の構造-」の方は,教官が学生に貸与する.
連絡先
- オフィスアワー: 後期 木曜日の昼休み
備考
平成19年度に開講される同授業が最終回となる予定(平成20年度以降は,同授業は開講しません.)なので,その点受講希望者は充分注意すること.なお平成17年度以降に入学した学生は,音楽の免許は取得できないので,同授業は平成16年度入学の学生までに開講される.その点,誤解のないよう注意すること.同授業は,後期・水曜・3-4講時に実施される.