2008年度 工学部 化学応用工学科 昼間コース — [選択必修(A)] 2年(前期)

無機化学

Inorganic Chemistry

准教授・森賀 俊広

2単位

目的

1年次の基礎無機化学に引き続き,金属結合・イオン結合などの無機化学の基本概念を理解させ,無機化合物の各論・演習問題で,基本概念を応用して問題を解決する力を養う.

概要

基礎無機化学では扱わなかった金属結合とイオン結合,および5回目以降の講義で取り扱う,周期表をsブロック,pブロック,dブロックおよびfブロックに分けて体系化した無機化合物各論を通じて無機化合物への理解を深める.毎回の講義の最後には内容理解確認のレポートを提出してもらう.

キーワード

金属結合,イオン結合,遷移金属元素,金属錯体,配位子場理論

先行科目

基礎無機化学

注意

基礎無機化学の履修が望ましい.

目標

1.金属結合,イオン結合について理解する.
2.sブロック,pブロック,dブロックおよびfブロック元素の特徴について理解する.

計画

1.基礎無機化学で修得した内容の復習
2.金属結合と電気伝導(text pp.113-119)
3.イオン結合 半径比と代表的な構造(text pp.119-123)
4.格子エネルギーとボルンハーバーサイクル(text pp.123-126)
5.電気陰性度と単体の結合性(14族の化学)(text pp.31-32)
6.電気陰性度と化合物中の結合性(text pp.32-37)
7.ジボランの結合(多中心結合)(text pp.62-65)
8.超原子価化合物,不活性電子対効果(text pp.39-41)
9.遷移金属の酸化数と原子価(text pp.41-42)
10.高スピン状態と低スピン状態(text p.47)
11.金属錯体と配位結合(text p.60)
12.金属錯体の異性体(text p.100)
13.HSABの原理(text p.141-145)
14.Fajans則(text pp.150-151)
15.ランタノイド元素(text p.15, p.18 p.42)
16.最終試験

評価

レポートを随時課す.成績に対する,レポートを含めた平常点と最終試験などの定期試験の点との割合は4:6とする.

JABEE関連

本学科学習・教育目標(A:○),(B:◎)に対応する.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

三吉 克彦著 はじめて学ぶ大学の無機化学 化学同人 ISBN: 4-7598-0798-5

参考資料

合原眞ら共著 無機化学演習 三共出版 ISBN:4-7827-0333-3

連絡先

森賀(M603, 088-656-7423, moriga@chem.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 前期は月曜日16:30から17:30,後期は木曜日16:30から17:30