自然環境基礎論II
目的
自然環境要因としての地球科学的事柄のうち,1)四国の文化財の地質学的背景,2)活断層と原発,3)生体鉱物の鉱物学·結晶学的特性,4)岩石風化の最終生産物である土壌の生成過程について学ぶ.
概要
自然環境要因として地球科学的事象がどれほど関与しているかを,1)地学関連の天然記念物や名勝に象徴される四国の景観と自然環境の成り立ちを地質と自然史から探求し,2)原発のすぐそばに被害地震を起こす活断層があることを認識し,今後日本はどうするべきかについて考える.さらに,3)生体鉱物の鉱物学・結晶学的特性を理解し,4)岩石の風化プロセスと,その最終産物である土壌の生成を考える.
キーワード
文化財,活断層,生体鉱物,岩石の風化
注意
相談の上,決められた時間外に,野外で行うことがあるが,宿泊費·交通費は自己負担する.
目標
1. | 自然環境要因としての地球科学的事象のうち,地学関連文化財に象徴される四国の地質の特徴,活断層と原発の立地の関係,生体鉱物の特性や特徴,岩石の風化から土壌生成までの一連のプロセス,が概説できる. |
計画
1. | 四国の地学関連文化財の概要 |
2. | 四国の地学関連文化財各論と意義 |
3. | 四国産の「国会議事堂大理石石材」や「阿波の青石」の特徴 |
4. | 四国産の「大理石石材」や「阿波の青石」の地球科学的背景 |
5. | 日本の活断層と地震1 |
6. | 日本の活断層と地震2 |
7. | 新潟県中越沖地震 |
8. | 活断層と原発 |
9. | 生体濃縮現象と生体鉱物 |
10. | 生体鉱物と非生物系鉱物のちがい |
11. | 生体鉱物が持つ鉱物学的·結晶学的特性 |
12. | 生体鉱物が持つ地球科学·物質科学的意義 |
13. | 岩石の塩類風化(泥岩の盤膨れ現象) |
14. | 岩石の塩類風化(室内実験) |
15. | 土壌の形成過程 |
16. | 西南日本に分布する古赤色土の形成過程 |
評価
講義への取り組み姿勢(質問への対応,出席状況等含む)と,レポートを総合的に,判断して評価する.
再評価
講義への積極的な取り組み姿勢が見られる場合には,行うことがある.
教科書
教材あるいは参考書については,各々の教員が講義で紹介する.
参考資料
「徳島の文化財」(2007年改訂,徳島県教育委員会編・徳島新聞社発行)
連絡先
石田(総合科学部3号館2階南2S04, 088-656-7243, ishidak@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月曜日 12時∼13時
村田(総合科学部3号館2S03, 088-656-7242, murata@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月曜日12時00分∼13時00分
沼子(3202-2, 088-656-7265, numako@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 火曜日 12時∼13時
西山(総科3号館2S05, 088-656-7239, nisiyama@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 木曜日 12時∼13時
備考
隔年(偶数年)開講,平成20(2008)年度は開講します.