熱·統計力学
Thermodynamics and Statistical Mechanics
講師・川崎 祐
2単位
目的
物質・材料を多数の原子や電子の集団として把握し，その特性を量子力学に基礎をおいて理解するための，統計力学の原理と物性への応用について講義する．
概要
熱力学の基本的概念を導入した後，統計力学で扱われるミクロカノニカル集団，カノニカル集団，グランドカノニカル集団の方法を用いて，物質・材料の特性の多くが原子や電子の集団としての性質から理解できる事を解説する．また，量子統計力学の概念と物性への応用についても解説する．授業は講義形式で行う．
キーワード
熱力学，統計力学，量子統計力学
要件
量子力学の基本的概念を修得していることが望ましい．
注意
予習・復習を行うこと．
目標
| 1. | 熱力学の概念を理解する．第1-5回目の講義内容に相当する． |
| 2. | 統計力学の概念と物性への応用を理解する．第6-15回目の講義内容に相当する． |
計画
| 1. | 温度と熱 |
| 2. | 気体分子運動論 |
| 3. | 熱力学第一法則 |
| 4. | 熱力学第二法則 |
| 5. | エントロピーとボルツマンの原理 |
| 6. | 古典統計力学の考え方 |
| 7. | ミクロカノニカル集団の方法 |
| 8. | 古典統計力学の応用∼完全気体，格子比熱 |
| 9. | 古典統計力学の応用∼磁性 |
| 10. | カノニカル集団の方法 |
| 11. | 古典統計力学の応用∼不完全気体 |
| 12. | グランドカノニカル集団の方法 |
| 13. | 量子統計力学の考え方∼フェルミ統計とボース統計 |
| 14. | 理想フェルミ気体∼電子比熱 |
| 15. | 理想ボース気体 |
| 16. | 期末試験 |
評価
試験70%(期末試験)，平常点30%(レポート課題など)として評価し，全体で60%以上で合格とする．
JABEE関連
(C) 工学基礎70%，(D) 専門基礎30%
対象学生
開講コースと同学科の夜間主コース学生も履修可能
教科書
阿部龍蔵「熱統計力学」裳華房
参考資料
久保 亮五「 大学演習熱学・統計力学」裳華房
連絡先
川崎(A棟217, 088-656-9878, yu@pm.tokushima-u.ac(no-spam).jp)