2010年度 工学部 化学応用工学科 夜間主コース — [選択] 3年(前期)

微生物工学

Microbiology

目的

遺伝子組換えや発酵工学などに応用される微生物に関する基礎知識とそれを取り扱うための技術についての知識を得る.また病原微生物による感染症等も含めて微生物学一般の基礎的知識を修得する.

概要

生命科学の領域では細菌,ウイルス,菌類など多種多様な微生物を取り扱う.従ってこれらの微生物の構造や特徴を講述するとともに,微生物の取り扱いや制御のための基本的な知識の理解を図る.また微生物と宿主や環境との相互作用についても述べる.

キーワード

微生物,抗微生物剤,免疫

要件

生化学1及び2の受講を必須とする.

注意

本講義においては中間試験及び期末試験の2回の試験を行い評価の対象とするため,毎回の予習と復習を欠かさず行うこと.

目標

1.微生物の分類の概要,また微生物の構造や遺伝学的特徴について理解する.
2.薬剤による微生物制御法や,微生物と宿主·環境との相互作用について理解する.

計画

1.微生物学の歴史と方法
2.微生物の構造と特徴1:細菌の構造
3.微生物の構造と特徴2:細菌の増殖
4.微生物の構造と特徴3:ウイルスの構造と増殖
5.微生物の構造と特徴4:菌類や原生生物
6.微生物の代謝1(微生物の増殖·培養)
7.微生物の代謝2(微生物の代謝反応)
8.微生物の遺伝学的特徴1(微生物の遺伝学基礎)
9.微生物の遺伝学的特徴2(微生物の遺伝子発現調節機構)及び中間試験·レポート(到達目標1評価)
10.抗微生物剤による微生物制御1(消毒剤)
11.抗微生物剤による微生物制御2(抗生物質)
12.微生物の病原性1:微生物の産生する毒性物質
13.微生物の病原性2:免疫学概論
14.微生物の病原性3:感染症概論
15.地球環境と微生物の関係,微生物の利用
16.期末試験·レポート(到達目標2の評価)

評価

到達目標2項目の到達度は,各々試験70%(中間あるいは期末)とレポート30%で評価する.2項目とも到達度60%以上かつ出席率80%以上を合格とする.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

扇元敬司著「バイオのための基礎微生物学」講談社サイエンティフィク

参考資料

高麗寛紀他著「微生物制御-科学と工学」講談社サイエンティフィク

連絡先

長宗(化生棟707, 088-656-7525, nagamune@bio.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 月曜日16:20-17:50