2010年度 歯学部 歯学科 学部課程 — 2年(後期)

解剖学(1)A・B 講義

Anatomy(1)

教授・北村 清一郎, 准教授・山下 菊治

2単位

形態

講義

授業目的

人体を構成する器官系(系統)のうちの骨格系,筋系,循環系,神経系の肉眼解剖的構造を学習し,人体の構造を系統別に理解する.

授業概要

解剖学総論,筋学,脈管学,末梢神経学,中枢神経学に分けて,人体の大要を理解するとともに,筋系,循環系,神経系の肉眼解剖学的構造を学習し,人体解剖実習に必要な知識を修得する.骨格系の講義は,実習講義として,解剖学(1)実習に含める.

授業テーマ

人体の構造を系統別に捉える.

キーワード

筋肉,心臓,血管,神経,脳,脊髄

授業方法

講義(スライド,プリント)

授業場所

第2講義室

到達目標(<>はコアカリ対応)

1.人体を構成する細胞,組織,器官,系統の定義と相互の関連を説明できる.
2.人体を構成する系統の概略を説明できる.
3.人体の部位を解剖学的に説明できる.<D-2-1)>
4.人体の方向用語を正確に用いることができる.<D-2-1).>
5.筋の付着,作用,および附属器の概略を説明できる.<D-2-3)-(2)>
6.人体を構成する筋を部位毎に列挙し,作用を説明できる.<D-2-3)-(2)>
7.表情筋と咀嚼筋の構成と機能を説明できる.<F-2-1)>
8.頸部の筋の構成と機能を説明できる.<F-2-1)>
9.人体の主要な関節の運動に関わる筋を,関節の作用毎に列挙できる.<D-2-3)-(2)>
10.心臓の構造を説明できる.<D-2-3)-(3)>
11.肺循環と体循環の2系統を説明できる.<D-2-3)-(3)>
12.動脈,毛細血管および静脈の構造を説明できる.<D-2-3)-(3)>
13.主な動脈と静脈を列挙できる.<D-2-3)-(3)>
14.リンパの循環路とリンパ節の構造を説明できる.<D-2-3)-(3)>
15.リンパ性組織とリンパ性器官を説明できる.<D-2-3)-(11)>
16.造血器を説明できる.<D-2-(3)-(11)>
17.頭頸部の脈管系を説明できる.<F-2-1)>
18.胎児循環を説明できるD-2-3)-(3)
19.脳神経の種類,走行,線維構築および支配領域を説明できる.<D-2-3)-(5)>
20.三叉神経と顔面神経の走行と分布および線維構築を説明できる.<F-2-1)>
21.末梢神経系の機能分類(体性神経系と自律神経系)を説明できる.<D-2-3)-(5)>
22.交感神経系と副交感神経系の構造を説明できる.<D-2-3)-(5)>
23.脊髄神経の種類と走行および支配領域の概略を説明できる.<D-2-3)-(5)>
24.脳と脊髄の基本的構造と機能を説明できる.<D-2-3)-(5)>
25.錐体路と錐体外路系が通る経路とこれらによる筋の支配様式を説明できる.<D-2-3)-(5)>
26.主要な求心性伝導路の経路を説明できる.<D-2-3)-(5)>

授業計画

大項目中項目内容担当到達目標
1.解剖学総論解剖学とは
人体の構成,人体の区分,方向用語
北村1,2,3,4
2.筋学筋学総論
筋の付着と作用,筋の付属器
5
3. 〃頭部の筋
表情筋,咀嚼筋
7
4. 〃頸部の筋
浅頸筋,側頸筋,前頸筋,後頸筋
8
5. 〃上肢の筋
浅胸筋,浅背筋,上肢帯の運動と筋
6,9
6. 〃 〃
肩甲筋,上腕・前腕・手の筋
7. 〃体幹の筋
深背筋,深胸筋
8. 〃 〃
腹部の筋
9. 〃下肢の筋
下肢帯の筋,大腿の筋
10. 〃 〃
下腿の筋,足の筋
11.脈管学総論
定義と区分,体循環と肺循環
山下11,12
12. 〃心臓
肺循環
心臓の位置と外景,内景.特殊心筋線維
心膜,肺動脈,肺静脈
10
13. 〃動脈系
大動脈弓,外頸動脈,内頸動脈
13,17
14. 〃 〃
鎖骨下動脈,胸大動脈
13
15. 〃 〃
腹大動脈,内・外腸骨動脈
16. 〃静脈系
上大静脈,頭頸部の静脈
13,17
17. 〃 〃
門脈,奇静脈系,胎児循環
13,18
18. 〃リンパ系
概説,脾臓,頭頸部のリンパ系
14,15,16
19.末梢神経学総論
定義と区分,基本構成
21
20. 〃脊髄神経系
頸神経叢,腕神経叢
23
21. 〃 〃
胸神経,腰神経叢,仙骨神経叢,陰部神経叢
22. 〃脳神経系
概説,動眼神経
19
23. 〃 〃
三叉神経
19,20
24. 〃 〃
顔面神経,舌咽神経,迷走神経,舌下神経
19
25. 〃自律神経系
概説,交感神経系
22
26. 〃 〃
副交感神経系
27.中枢神経学中枢神経系の内景
総論,脊髄の構造
北村24,25,26
28. 〃 〃
脳幹
29. 〃 〃
小脳,間脳
30. 〃 〃
大脳,伝導路

成績評価の方法

評価は,大項目「筋学」,「脈管学」,「末梢神経学」毎に筆記試験で行う.中項目「中枢神経系の内景」については,解剖学(1)実習の中項目「中枢神経系の外景(講義と実習)」「脳実習」と合わせて,大項目「中枢神経学」として解剖学(1)実習に含め,試験を行う.試験は2年次後期中に実施し,100点満点で60点以上のものを合格とする.

再試験

各筆記試験に対して1回のみ行う.

教科書,プリント,参考書

教科書:「人体解剖学(改訂第41版)」藤田恒太郎 著,1993年(南江堂)

プリント:プリントを配付する.

連絡先

北村清一郎(kitamura@dent.tokushima-u.ac.jp/4F口腔顎顔面形態学・教授室/633-7319)
オフィスアワー: 火∼金 16:15-17:45
山下菊治(kikuji@dent.tokushima-u.ac.jp/4F口腔顎顔面形態学・准教授室/633-9120)
オフィスアワー: 月∼金 16:15-17:45

備考

講義は水曜日の1・2時限目に実施される.